
私は、お酒を飲まなくなって4年ほど経った頃から、いわゆる「お酒の席」に出るようになりました。
そこで驚いたことがあります。
最初にお酒が配られるとき…ビールを注がれそうになったり、何を飲むか聞かれたりとか、しますよね? そういうとき「スミマセン。私、飲めないんです」と言うと「ああ、そうですか」で終わりなんですよね、正直、驚きました(笑)。それで済むんです。親切にも、烏龍茶やジュースを持ってきてくれたりして(笑)。私は、もう少し何か期待したというか、「まあまあ、そうおっしゃらずに」とか「最初の1杯ぐらいは…」なんて言われるのかと思ったんですけれども。
今はもう、アルハラという言葉もありまして、人に酒を飲むよう強要するのは良くないことであるという認識が広まっていますよね。
でも、20年以上前の当時でさえ、断ればそれまでだったんです。いや、なんか拍子抜けしました。その頃、私は30代後半で、まあ、若い娘さんじゃないので、酔わせても面白くないっていうのもあったのではないかという気もしますけど(笑)。
お酒に問題がある人、あるいはそう思われている人は、よくこう言います。「仕事の付き合いで飲まないわけにはいかない」。本当によく聞く言葉です。
だけど、そんなことはないです。そう言うのは酒に未練があるからです。未練があることについては、全然悪いこととは、思いません。そりゃあ、ありますよね(笑)。
もし、アルコール依存症であるなら、もう飲まないことが、生き残るための唯一の道なんですけれども、一般的な飲み方ができる方だって、「飲まなきゃいけない」「酒を断れない」なんてことは、多分、ない。ちょっとは気まずいムードになるかもしれませんけど、案外、大丈夫なことも多いのではないでしょうか。
本人が本気で飲みたくないと思っているのに、それが受け入れられないということであれば、その場には人間関係的な黄色信号が点滅していると考えてもよさそうです。
…と、ここまでは、結構シビアな話でした。
今、思うと「え? 私に飲めって言わないの?」と、拍子抜けした私って、面白いというか、おかしいですね。
飲んでいた最後の方はもう、周囲から「こいつと飲みたくない」と露骨に避けられていた私でしたが、そこまで行きつくまでは、場を盛り上げることもできて、「面白い人」「盛り上げ役」としてのポジションにいました(と思う)。いつの間にか自分が、そういうふうに期待されていると思うようにもなっていました。自分にとって都合のいい解釈かもしれませんが。
私自身にも、ある種のサービス精神があったとは思います。
飲めと言われず拍子抜けしたのは、本当は「飲め」と言ってほしかったからなのかもしれません。
ところが、私が知ったのは、「別に誰も私に酒を飲んでほしいとは思っていなかった」ということでした。
もし「ちょっとならいいじゃない。あなたが飲まないと寂しいじゃん」と言ってくれる人がいたとしても、それは、場をしらけさせまいとする、相手なりの気遣いとして受け取っておけばよいでしょう。
これは、私に限らないと思います。単刀直入に言って、あなたがアルコール依存症であろうがなかろうが、本気であなたに酒を飲んでほしいと思っている人は、いません。本当です。酒屋さんや酒造メーカーの方は別として(笑)。
あなたが烏龍茶を飲んでいても、宴会は普通に進みます。気にすることはありません。気にするなら、場の空気ではなく、自分の体です。
(記:2026/7/16)
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