体験談

私なりに12ステップを説明してみます(3)

続いてステップ3です。

ステップ3
私たちの意志と生きかたを、自分なりに理解した神の配慮にゆだねる決心をした。
Made a decision to turn our will and our lives over to the care of God as we understood Him.

AAワールド・サービス社の許可のもとにより再録

ステップ3は、ステップ1、2とは違って、初めて「決心をした」と、やっと、自分の意志っぽいところが出てきます。「このプログラムやりますか?」かということろで「やります」と決心をする。これはもう文字通りです。

自分なりに理解した神、ハイヤーパワーの配慮に委ねる決心をした、ということで、自分が病んでいること、病んだまま生きてきた人生、酒をどうしてもやめることができないという事実…もうそれ、どうしようもないので、ハイヤーパワーに委ねる。よく考えてみれば、自分でどうにもできないんで、委ねるしかないんですけれども、「委ねます」という決心をする。「自分の力でやめる」とか「自分で頑張ってやめる」ではなくて、「委ねる決心をする」という…すごく逆説的に感じます。このプログラムの面白いところだと思います。

ステップ3を文字で読むと、「自分なりに理解した神」の「自分なりに理解した」という文字が太字になっていることが分かります。どのテキストでもそうなっています。自分が理解した神、という概念の発見によって、AAのプログラムは宗教を超えて普遍的な力を持つことになりました。

12ステップのプログラムは、出自がキリスト教のため、やはりキリスト教臭がするというのか、やはりキリスト教の影響は強いです。アルコールの自助グループで断酒会を選んでAAを選ばなかった方はそれを理由にする方が結構います。キリスト教チックであるのは、その通りだと思うんですけれども「自分なりに理解した神」でいいので、すべての宗教の垣根を超えたプログラムになった使えるものになったというところは、偉大な発明だよな、と、いつも感動してしまいます。

ステップ3で「決心をした」ところで、次のステップ4から9の行動に移すプログラムに入ります。ステップ1「無力」を認めて、ステップ2「信じるようになる」ステップ3で「信じたものに委ねる決心をする」…ここまでが一固まりです。ステップ4、5、6、7、8、9が次の一塊、次の塊がステップ10、11、12です。AAの12ステップは、今回は、その 1つ目の塊、ステップ1、2、3までのところで、お話をさせていただきました。ありがとうございました。

前へ  次へ
ブログの目次はこちら

タイトルとURLをコピーしました