
なぜに集中内観?!
アルコール中毒者のぴなこです。
今回は、急遽、「集中内観に行ってみた」ということでお話したいと思います。
このブログで、今、体験談を書いていますが、集中内観に行く前と後では、意識がそれなりに変わったな、と感じているので、先に、こちらのお話をいたします。
2025年の9月に信州内観研修所っていうところで集中内観をしてきました。
集中内観がどういうものかについては、他の方が、YouTubeやWebサイトできちんと説明しておられるので、ぜひ、調べてみてください。
きっかけは瞑想です。通算すると4年ほどヴィパッサナー瞑想に取り組んでいます。私は瞑想が深まらないというか、うまくならないというか…。
瞑想って、私の先生も他の先生方もよくおっしゃるんですが、個人差がものすごくて、才能の差も大きいんですね。私は、瞑想をやるようになってから自分そのメンタル面、生活面全般がかなり改善されたと感じています。それでも、瞑想自体は、できるようになったとは思えません。瞑想は、他の方と一緒にやってみるとわかるのですが、人によっては短期間で、独特の意識変容、瞑想体験が出てくるようです。
でも、私には、一向にそうした経験がありません。そこにこだわる必要はないと思いますが、私は、瞑想中でも日常生活でも妄想が多くて、結構、あらぬことばっかり考えてるんですね。子どもの頃からそうでした。しかも妄想の内容が楽しいこととか、ハッピーなことではなくて、怒りや恐怖、残虐系の妄想が圧倒的に多い。まあ、すごくネガティブなんですね、妄想の内容が。
私としては、こんなことでしょっちゅう頭の中が占められているのは嫌だし、精神衛生上良くないから、なんとかならないかなと思っていました。瞑想をやるようになってからそれも随分よくなって、ネガティブな妄想はかなり減りました。それでもやっぱり残っているんですね…というようなことを瞑想の先生に相談したところ、「内観に行ってみたら?」という提案をいただきました。
そのときのことをもう少し説明すると、先生はまず「あなたは親から十分に愛されたという実感がありますか?」と、とお聞きになったんですね。私は「ありますとも!」と答えたかったんですけれども、黙ってしまいました。嘘を言うことはできません。「はい」と答えられなかったんです。
「では、内観に行こう!」とその場で決めました。いろいろな意味で大変ですが、ひとつには、先生がそうおっしゃるんだから行ってこよう、というのがあったのと、もうひとつには、瞑想をやる上でプラスになるのではないかという思いがあったのです。
それに私は、AAの12ステッププログラムというのをやっていて、自分の棚卸しをやった経験があります。にも関わらず、今だにネガティブな妄想に悩まされているので、やはりもう一皮むけたい、成長したいというのがありました。棚卸しのステップで、私のやり方や、取り組みが不完全で、見逃したところ、見落としたところとかあったのかもしれない。だから自分自身の棚卸しをもう1度しっかりやってみたいとも思いました。
さらに言うと、単純に「どこか行きたいなあ」というのがありました。内観研修所というのは全国にそれなりの数があるのですが、私が瞑想を学んでいるコミュニティでは、長野県の安曇野にある信州内観研修所に行かれた方が何人かいらっしゃったので、そこに行くことに。6泊7日の間、スマホ、パソコン、読書などは、禁止ということでデジタルデトックスもできるし、食事も健康に配慮したものをだしていただけるということで、実はそこのところにも心惹かれました。
…以上が集中内観に行こうと思ったきっかけです。
まず、ロールレタリングをやってみた
内観に行く前に瞑想の先生からロールレタリングをして、親や自分と深い関わりがあった人に対する怒りや恨みを吐き出しておいたほうがいい、という提案がありました。
ロールレタリングというのは、簡単に言えば「実際には出さない手紙を書くこと」なんですね。私の場合でいえば、今回内観の対象になる父と母、兄弟と夫あてに書くわけです。夫については特に、今のところ怒りとか恨みがあるようには思えなかったので、ロールレタリングはやりませんでした。
ちょこっとだけ、ロールレタリングの話をします。母あてに書きはじめましたが、手紙という体裁をとるとどうしても「あのときああでこうで~」という出来事の説明から入り、そこから自分がどう感じたのか、ということを書くことになります。怒りや恨みを吐き出しはじめると感情が爆発するというか、そうなるとキリがなくて、しまいには「今度、墓仕舞いするときに骨壺を叩き割ってる!」とか書いたり。
…こんなことをしていては、いつまでたっても終わらないと思いました。それと、書いているうちにヒートアップしてくるというか、感情が膨れ上がってくるので、ある程度必要なことかもしれないけれども、延々とやると良くないんじゃないかなと思って、書き方を変えることにしました。
項目だけ、出来事だけ、挙げていくことにしました。◯◯の件とか◯◯のこととか。自分が母に対して何に腹を立てていたのか、傷つけられたと思っているのか、思い出して挙げていくと、思ったよりも全然、数としては少ないんですね。100も200もあるような気がしたんですけれども、「これだけかあ?」という感じでした。
父については、最初から項目だけにしました。一応、書き出してみてから少し手紙風に体裁を整えてChatGPTに見てもらいました。ロールレタリングは本来、時間をかけてカウンセラーの方に見ていただきながらやるのがベストなんでしょうけど、今回の私の場合は、ChatGPTに手紙の内容を見てもらい、感情の整理をつける“壁打ち”のような作業でいったん終わりにしました。
(最近では、AIに思考をぶつけて整理することも「壁打ち」と言うんですよね)
そして、内観に行く前日に、またロールレタリングで、今度は自分が相手の立場から書く…役割(ロール)を交代してやってみました。例えば母なら、すでに私から母あての手紙は書きましたが、今度は私が母親になりきって、私に手紙を書くという形ですね…これもやって、ChatGPTに壁打ちしてから。安曇野へ向かいました。
次回は実際の内観についてお話します。