お酒を飲まずに生きるには

AA 70周年国際記念集会に参加して ―― 2005年9月 ――

アルコホーリクのぴなこです。カナダ・トロントで開かれたAA70周年コンベンションに参加できた喜びを「BOX-916」誌上で分かち合うことができればと、投稿させていただきます。

参加者5万人、ボランティア3000人。
2棟のビルがつながった巨大なコンベンションセンター。隣接するロジャーズ球場、ラウンドハウス公園がその舞台。テーマは、「I AM RESPONSIBLE(私には責任がある)」

<飲まずに生きて3年と10ヶ月>

仕事を事実上のクビになり、さて、次の仕事をどうしようかと、思案していたところ、突然思いついたのが、「そうだ、トロントへ行こう」
以後、半年弱、短期契約の派遣OLで食いつなぎました。私の英語力は「最低限の意思の疎通ができる程度」しかし、いいチャンスです。私は独り者、こういうときのために、部屋には鉢植えひとつ置いてません。
飛行機に乗り込んだ時はとてもうれしく感じました。飲まずに生きて3年と10ヶ月。海外へ出かけることなどおぼつかないと思っていました。

<ダンスパーティ>

翌日夕方、ロジャーズ球場のとなりのラウンドハウス公園で屋外ダンスパーティが開かれました。ステージで生演奏が始まると、欧米、南米からの仲間たちが楽しそうに良いノリで踊り始めました。年配の仲間たちだってちゃんと踊っている!「よっしゃ! 私も!」ステージに近づいて踊っていると、渋めのナイスミドル(from USA)がリードしてくれて、2~3曲踊っていると、今度は若い女の子が隣に来て私と同じステップを踏み始めました。しらふで踊るのがこんなに楽しいとは!CN(カナダ・ナショナルタワー)を見上げながら、幸せな気持ちでいっぱいになりました。

<ナイアガラの滝>

ナイアガラ滝バスツアーの参加者56人はみんなAAの仲間でした。アジア人は私一人。一時間半ほどで滝に到着。オバQのようになるカッパを着て「霧の乙女号」で滝の下まで連れていってくれます。オバQカッパも吹き上げる風圧に負け、服と髪は濡れますが、陸に上がって風にあたると、ここの気候のすばらしいこと、すぐ乾きました。北米から来たインテリ風のサンディ、陽気で親切なドナ、女性の仲間2人と仲良くなり、ツアーの後、そのままロジャーズ球場のオープニングセレモニーへ向かいました。

<アメージンググレース>

オープニングセレモニーは、各国の仲間が一人ずつ自国の国旗を持ってステージに登場。球場の巨大なスクリーンにも写ります。日本の仲間は、白の羽織袴で、おごそかにキメていました。それにしても95ヵ国からの参加、すごい! その後、3人のスピーカーがそれぞれに印象深いスピーチを披露。球場は、フィールド、1階、2階席ともほぼ仲間で埋まっています。みんなで唱えた「小さなお祈り」が響きわたり、その後、黙想でシーンと静まりかえったところへ、女声のアカペラで「AMAZING GRACE(アメージング・グレース)」です。すぐに合唱になりました。3回繰り返されました。意味が分からなくても涙がこぼれました。他の仲間も大勢涙したようです。「歌って、こんなにすごかったっけ?」と思わせてくれたステージの歌い手は有名な歌手とのことでした。

<英語が分からない>

今回の大会中、午前9時から8つの時間帯に区切られて、それぞれの時間帯に10種類以上のミーティングが開かれていました。私が参加したのは3つ。

*Twelve Step:The Spiritual Principles<12ステップ:スピリチュアル(霊的な原理)>)

*日本語ミーティング:私たちの第一の目的

*Honesty and Recovery (正直と回復)

問題はただ一つ「何言ってんだか分からない」こと。スピーカーの話が大ウケにウケているときなど「何言ってんのかなあ。おもしろいこと言ってんだろうなあ」と歯ぎしり。しかし内容は分からなくとも、スピリチュアル(霊的)な何かを分かち合うことはできるものだということは分かりました。

<オールドタイマー、ソーバー40年>

大会2日目の目玉。「オールドタイマーズ・ビックミーティング」
ソーバーのカウントアップでいきなり盛り上がります。まず球場の全員が立ち上がり、ワンデーから始まって1、2、3、4、5ヶ月、1年、2年、3年・・・とカウントアップされ、自分のソーバーがコールされたところで座ります。
近くに座った人に向けて盛大に拍手するので、結局、ずっと拍手しっぱなし。最長のソーバーの持ち主は64年! 一番多かったのは、5~10年くらいのメンバーでした。
今回の大会では、ソーバー40年以上が「オールドタイマー」として、前の方の特別席に招かれていました。ソーバー40年、私の場合、あと37年ですから、74歳です。飲まなければなんとかなりそう(かなあ)。
スピーカーは10人弱。若いメンバーとペアーになり、若いメンバーが自己紹介してから、ペアーのオールドタイマーを呼ぶという小粋な趣向でした。驚いたのは、若いメンバーが本当に若いことです。ソーバーも2ヶ月から3年くらいまで。みんな10代で、学校の制服を着た子もいました。オールドタイマーたちは、穏やかだけれども、貫禄のある顔立ちをしていました。スクリーンに大写しになっても「アップに耐えられる」顔です。良かったのは、最後の一人。大観衆の中、「うーん、うまくしゃべれんなあ。次回にまた呼んでくれよ。準備しておくから」などと言って笑わせてくれました。5年後のテキサスでもスピーチしてね!

<さっききたのに、もう閉会>

ロジャーズ球場には、大きなスクリーンが3つありました。スピーカーや司会者が話すと、同時にタイピストが入力し、それがスクリーンに表示されます。すごいです。  この日は、日本の仲間の配慮により同時通訳機をお借りすることができ、スピーカーの話を通訳機を通して聞くことができました。非常に印象的なスピーチでした。3人のスピーチの後、チェーンハンドで「ステップ7」の祈りで散会。地元の仲間がすぐに片付けに入りました。

ありがとう、いろんなことにありがとう。Keep Coming Back!

送りだしてくれた日本の仲間にも感謝いたします。

駄文ひとすじ ~載りも載ったり十七年 ~

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